質問:「プライド」とは、どういう意味ですか?
回答: 主な意味は3つに分類されます。 次の3つです:
- 誇り(1) ・・・ 何か(2) に優れるのを喜ぶ気持ち
- 高慢、傲慢 ・・・ 過度の誇り。 他人を見下す。
- 自尊心 ・・・ 自分の能力/価値を信じ、自分の行いが正しいと信じ、自分の品位/尊厳を大切に思う気持ち。 例えば「自分は他人の敬意に値する」や「自分は優秀なので他人の助けなど不要」といった気持ち。「プライドが高い」の「プライド」は、この意味。
(1)「誇り」という日本語は「何かに優れるのを喜ぶ気持ち」と「自分の品位/尊厳を大切に思う気持ち(自尊心)」の両方の意味で使われる。 例えば「彼は誇り高い男なので助けを求めない」の「誇り」は「自尊心」に置き換え可能。
でも上記では分類の都合上、日本語の「誇り」に備わる「自分の品位/尊厳を大切に思う気持ち」のほうの意味を「自尊心」のほうに振り分けた。
(2) 能力・業績・容姿・財産・社会的地位など。詳しくは以下をご覧ください。
1. 英語に戻すと
「プライド」を英語に戻すと "pride" です。
"pride" は基本的には名詞。
2. 他の意味
"pride" には他にも以下の意味があります。
2.1.「誇り」の意味に由来すると思われる意味
- 誇りの源となる物 ・・・ 誇らしい気持ちを引き起こす何か。「その窮状は我が市の誇りだ」や「その宝石は我が家の誇りだよ」とかの「誇り」。
- 選りすぐり ・・・ 人に誇れるような選りすぐりの人・物・部分。 例えば、選抜チームやエリート兵を集めた精鋭部隊。
- ライオンの群れ(*) ・・・ ライオン以外の大型のネコ科動物(虎やクーガーなど)の群れを指すことも。
- 気取った、あるいは派手で目立つグループ/一団/一行(いっこう)
- 最盛期、絶頂期
- 《動詞》誇りに思う、自慢に思う ・・・ 「見下す」という悪いニュアンスは含まない。
(*) "a pride of lions" や "a lion pride" で「ライオンの群れ」という意味。 キリンの群れを "tower" と呼んだり、フクロウの群れを "wisdom" と呼ぶのと同じ発想。
2.2.「高慢、傲慢」」の意味に由来する意味
- おごり高ぶった振る舞い
- キリスト教の「7つの大罪(Seven deadly sins)」の1つ「高慢」(*)
2.3.「自尊心」」の意味に由来する意味
- ~としての自尊心 ・・・ "~pride" という使い方。「~」の部分には特定の集団や層を意味する言葉が入る。 社会的に肩身が狭い集団や層の連帯感を示すために用いられることが多い。 下記の「LGBTQとしての自尊心」は、その一例。
- LGBTQとしての自尊心 ・・・ LGBTQ(1) 界隈では "Pride" の1語で "LGBTQ Pride" の意味。 LGBTQ界隈において、"Pride" は次の考え方や運動を意味する:「LGBTとしての自分に自尊心を持て。 LGBTQであるのを恥じてはならぬ」
- プライド・パレード ・・・ プライド・パレードはLGBTQのお祭り、パレード。(2)
(1) 元は「LGBT」と呼ばれたが 「Q」が追加され「LGBTQ」へと進化した。「Q」は "queer" または "questioning" の頭文字。
"queer" は元は「ゲイ、ホモ」を意味したが、現在では「分類不能の性的志向」を意味し、「レズ/ゲイ/バイセクシュアル/トランスジェンダー」のいずれにも分類されたくない人を指す。 "questioning" の意味は「自分の性的志向を未だ把握しておらず模索中の人」。
「LGBTQ」からさらに進化した「LGBTQ+」も存在する。「+(プラス)」の意味は「その他もろもろ」。 これ以上文字数を増やさないための措置。「Q」があれば「+」は不要と思われるが、当事者にしか分からない違いがあるのだろう。
(2)「プライド・パレード」は英語で "Pride parade"。 "Pride" という1語だけで "Pride parade" の意味にも用いられる。2.4. 人名
- プライド ・・・ 苗字として使われる。 プライドさん、プライド氏。 文中でも "Pride" と大文字で始まる。