質問:「グラトニー」とは、どういう意味ですか?
回答:「(習慣的な)大食い、過食、暴飲暴食」といった意味です。
詳しくは以下をご覧ください。
1. 英語に戻すと
「グラトニー」を英語に戻すと "gluttony" です。
2. 定義
"gluttony" の定義は次の通り:
過度に飲んだり食べたりすること。 また、そうした習慣。
この定義を単語に押し込めたのが、冒頭に記載した「(習慣的な)大食い、過食、暴飲暴食」です。
3. 語源
"gluttony" の語源は、「飲み込む」を意味するラテン語 "gluttīre" です。
ラテン語 "gluttīre" から、「大食漢」などを意味するラテン語 "gluttō" や「暴飲暴食」などを意味する古フランス語 "glotonie" などを経て、英語の "gluttony" が成立しました。
4. 娯楽作品における「グラトニー」
日本のマンガやラノベ(ライトノベル)に登場する「グラトニー」の由来はキリスト教の概念「7つの大罪(Seven deadly sins)」だと考えられます。
"gluttony" は「7つの大罪」の1つに採用されています。 「7つの大罪」の1つとしての "gluttony" は「暴食」と訳されます。
他の6つの大罪は次の通り: 1. 傲慢(pride)、2. 強欲(greed)、3. 嫉妬(envy)、4. 憤怒(wrath)、5. 色欲(lust)、6. 怠惰(sloth)
これまでに私がマンガやラノベで出会った「グラトニー」を次に紹介します。
マンガ『鋼の錬金術師』
少年マンガ『鋼の錬金術師』には、次の通り7つの大罪をモチーフとするキャラが登場します(以下は7人のキャラ名)。
グラトニーは、なんでもかんでも丸呑みにする能力を持ちます。「暴食」するわけです。
マンガ『七つの大罪』
少年マンガ『七つの大罪』の主要キャラ7人は、七つの大罪をモチーフとする通称を持ちます。
「暴食」を通称とするのはマーリンという名の美女キャラです。 ですが、このキャラの能力に「暴食」を彷彿とさせる要素は見当たりません。
ラノベ『転生したらスライムだった件』
映画化もされたラノベ『転生したらスライムだった件(転スラ)』では、主人公のスキル「暴食者」のフリガナとして「グラトニー」が用いられます。
「暴食者」と書いて「グラトニー」と読ませるわけです。
『転スラ』では「グラトニー」以外の6つの大罪は出てきません。 おそらくですが、『鋼の錬金術師』か何かで「グラトニー」という言葉を知った作者が、スライムの捕食スキルの呼称として「暴食者(グラトニー)」を採用したのでしょう。
『鋼の錬金術師』が月刊少年ガンガンに連載された時期は 2001~2008年。 『転スラ』の本編の公開時期は 2013~2014年。