"you can" って、どういう意味?

1. 4つの意味

"you can" は次のいずれかの意味です:

  1. あなた(たち)は~できる
  2. あなた(たち)は~かもしれない
  3. あなた(たち)は~を缶詰にする
  4. あなた(たち)は~をクビにする

上記のどの意味で "you can" が使われているかは文全体や文の前後から判断します。

2. 解説

you

"you" は代名詞で「あなた」または「あなたたち」を意味します。

"you" は単数形複数形が同一の語(単複同形)なので、"you" は「あなた」の意味かもしれないし「あなたたち」の意味かもしれません。(参考記事"you" の複数形について分かりやすく解説

can

"You can~" の "can" は次の4つに大別されます:
  1. 助動詞の "can"① ・・・~できる(能力)
  2. 助動詞の "can"② ・・・~かもしれない(実現の可能性、見込み)
  3. 動詞の "can"① ・・・(主に北米で用いられる)~を缶詰にする
  4. 動詞の "can"② ・・・(北米の俗語)~をクビにする

原則として、助動詞 "can" の後ろには動詞が続き、動詞 "can" の後ろには名詞(目的語)が続きます。 ですが、必ずそうなるわけではありません。 例えば "can" の直後に動詞ではなく副詞が来たりします。

3. 助動詞 "can" の例文

"You can~" の "can" が動詞であるケースは比較的少ないので、以下では "can" が助動詞である用例のみを紹介します。

「~できる」の例文

You can do it.
あなた(たち)はそれをできる。

# "do" が「する」という意味なので、「可能」を意味する "can" と組み合わせて「できる」です。

この文から得られる情報だけでは、"You" が単数形か複数形か区別がつかないので、「あなたはそれをできる」と「あなたたちはそれをできる」いずれの意味でもあり得ます。
You can count on me.
あなた(たち)は私に頼ることができます。(私を頼っていいんですよ)
# "count on~" で「~に頼る」という意味です。 "me" は「私に」。
You can say that again.
その通り。

# "You can say that again." は慣用句です。 直訳は「あなたは再びそれを言えます」。「あまりにもその通りなので、同じことをもう1度言ってもいい」という感じでしょうか。

"You can say that again." 例えば次のように用いられます:

フィオナさん: "That exam was very difficult."
アップルちゃん: "You can say that again!"

フィオナさん: 「あの試験はとても難しかったわね」
アップルちゃん: 「その通り!」
You can make it.
あなた(たち)はできます。
# 「キミならできる」という感じの意味。 "make it" は慣用句で、「目標を達成する」とか「成功する」という意味です。

「かもしれない」の例文

You can be wrong.
あなた(たち)は間違っているかもしれない。

# この "can" は「~かもしれない」の意味です。 "You are wrong." を「あなた(たち)は間違うことができる」という意味に理解すると意味が変になります。

"wrong" は「間違った、正しくない」などの意味。

"You are wrong.(あなたは間違っている)" の "You" の後ろに助動詞 "can" が加わり "are" が "be" になったのが "You can be wrong." です。 "be" は "are" の原形。 "can" の後ろに来る動詞は原形になります。 この "be" の意味は「~である」。
You can be on the fairway and in a bad spot, or in the rough sometimes and in a good spot.
(ゴルフで)あなた(のボール)がフェアウェイの悪い位置にあることもあれば(悪い位置にあるかもしれないし)、ラフの良い位置にあることもある(良い位置にあるかもしれない)。

# フェアウェイはゴルフ場の芝がきれいに生えているエリア。 ラフはコースから少し外れたエリアで、芝がきれいに揃ってなかったり地面が荒れてたりする。

"You" は「あなた」というよりも「あなたの打ったボール」の意味。 "can be" の "be" は「存在、所在」を意味します。 (参考記事基本的な意味は2つ。 Be動詞の意味をやさしく説明

例文の後半部分では、"or" と "in the rough" の間に "you can be" が省略されています。
You can slip and fall anywhere. Slip and fall accidents can happen in any environment.
あなた(たち)は、どんな場所でも滑って転ぶ恐れ(可能性)がある。 転倒事故はどのような環境でも起こりうる。

# 2つ登場する "can" はどちらも「能力」ではなく「可能性」の意味です。

"Slip and fall accidents" は「滑って転ぶ事故」という意味。

この例文の "You" は「世間全般」を指す "they" や "we" と同じようなもの。「あなた(たち)は~」というより「人間というものは~」という感じ。

"you can" で終わる例文

"Can I fly?" "Yes, you can."
「ぼくは空を飛べるだろうか?」「はい、飛べます」
# "Yes, you can fly." の "fly" が省略されています。
"Can I be wrong?" "You can."
「ぼくは間違ってるのかな?」「かもね」
# "You can be wrong." の "be wrong" が省略され "You can." になっています。

"you can" の次が動詞ではない例文

You can always come home.
あなたはいつでも家(故郷)に帰って来れる。
# "can" の直後が動詞 "come" ではなく副詞 "always" です。 "always" は「いつも、常に」という意味。 "home" は「家(に)、故郷(に)」という意味。 この例文では「家(故郷)に」のほうの(副詞としての)意味で使われています。

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