"What is it like to be~?" の2つの意味

英語の表現 "What is it like to be~?" の意味を説明します。

1. 意味

"What is it like to be~?" は、次の2つの意味のいずれかです:

  1. ~であるって、どんな感じ?
  2. (~に)いるって、どんな感じ?

2. 例文

1の意味の例文

What is it like to be a farmer?
農民(である)って、どんな感じ?
# "farmer" は「農業を営む人、農業に従事する人」という意味。
What is it like to be dead?
死んでるって、どんな感じ?
# "dead" は「死んだ、死んでいる」という意味。

2の意味の例文

What is it like to be in hell?
地獄にいるって、どんな感じ?
# "hell" は「地獄」という意味。
What is it like to be in love (with~)?
(~を)愛してるって、どんな感じ?

# "in love (with~)" で「(~を)愛して」という意味。 「~を」の部分が不要な場合には "with" は使わない。

"in love with~" を直訳すると、「~との愛(という状態)の中に」という意味。

3. 英語の解説

3.1. 文の全体像

"What is it like to be~?" は次の文を疑問形にしたものです:

"It is like XXX to be~."

"It is like XXX to be~." は「~であるとは、XXXのようなものだ」という意味です。

この「XXX」にあたる部分が不明なので疑問詞 "what" を持ち出して疑問文にしたのが、"What is it like to be~?" です。 この流れは次のようなものです:

"It is like XXX to be~." → "It is like what to be~." → "What is it like to be~?"

3.2. "It" について

この "It" は形式主語です。
形式主語とは、主部が不定詞や名詞節などで長くなるときに、主部が本来ある位置に仮の主語として置かれる "it" のことです。

"It is like XXX to be~." では、"to be~" が本当の主語です。

形式主語を解除すると "To be~ is like XXX." となり、これを日本語にすると「~である(いる)ことはXXXのようである」となります。

3.3. "like" について

"like" に「~のような」という意味があるので、"like XXX" で「XXXのような」という意味です。

3.4. "to be~" について

Be動詞の2つの意味

Be動詞("be")にも動詞としての意味はしっかりあって、その主な意味は「~である(イコール)」と「(~に)いる(存在、所在)」の2つです。

"What is it like to be~?" の "be" は、この2つの意味のどちらでもあり得ます。 それゆえに、"What is it like to be~?" に意味が2種類あるのです。

"to be~" は形式主語の中身

"to be~" は上述のように形式主語 "it" の中身(本体)で不定詞の名詞的用法です。 名詞的用法は「~すること」と訳されるので、"to be~" で「~であること」または「(~に)いること」という意味になります。

上の例文に出てきた "to be dead?" であれば「死んでいること」という意味だし、"to be in hell" なら「地獄にいること」という意味です。

3.5. "is" について

"What is it like to be~?" の "is" は、「~である」というイコールの意味です。

したがって、"What is it like to be~?" が疑問文になる前の形態である "It is like XXX to be~." の形式主語を解除したバージョン "To be~ is like XXX." で言えば次の関係が成立します:

「To be~(~であること)= like XXX(XXXのようなもの)」

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