「ロイヤル」の2つの意味。混同に注意が必要なケースも

質問:「ロイヤル」とは、どういう意味ですか?

回答: 2つ意味があります。 次の2つです:

  1. 王(女王)の
  2. 忠実な

詳しくは以下をご覧ください。

1. 英語に戻すと

  • royal ・・・「王の」を意味する「ロイヤル」
  • loyal ・・・「忠実な」を意味する「ロイヤル」

2. 詳しい意味

"royal" と "loyal" には他にも意味があります。 次の通り:

  • royal ・・・ 王のための・王にふさわしい・王立の、まるで王のためのような(壮麗な・素晴らしい・極上の)、(「痛み」など悪い意味にも使う強意語として)とびきりの、品質・サイズ・規模などが並々ならぬ、容易な(例. royal road 王道)、⑥(名詞)王家の一員
  • loyal ・・・(国家・恋人・友人・主義などに対して)忠実な・裏切らない、特定の商品やサービスを支持し続ける(買い続ける)
"royal" も "loyal" も基本的に形容詞です。

3. ロイヤルの用例

3.1. ロイヤルミルクティー

ロイヤルミルクティーの「ロイヤル」は "royal" のほうです。「まるで王のためのような」の意味でしょう。

普通のミルクティーに比べ、ロイヤルミルクティーは牛乳を多く使います。 贅沢なわけです。

「ロイヤルミルクティー」は日本で考案されました。 したがって「ロイヤルミルクティー」は和製英語です。 「ロイヤルミルクティー」は英語で "Japanese milk tea" や、あと何故か "Hokkaido milk tea" とも呼ばれます。 日本の牛乳の産地は確かに北海道ですが...
ネット上には、「royal milk tea が日本で数百年前から飲まれている」や「Hokkaido milk tea が日本の伝統的な飲み物だ」など過った情報が散見されます。 誤情報に惑わされぬよう注意が必要です。

3.2. ロイヤルトースト

「ロイヤルトースト」とは、英国のフォーマルなディナー(正餐)の席で王(女王)のために乾杯することです。

「トースト」を英語に戻すと "toast"。 意味は「乾杯(する)」です。 乾杯のターゲットとなる人の健康・成功・幸せ・名誉のために乾杯するのが "toast" です。
「焼いたパン」を意味する「トースト」も "toast" です。
「ロイヤルトースト」がなされるのは、ディナーに王(女王)が出席する場合に限りません。 王が出席しないディナーであっても、王を乾杯ターゲットすなわち乾杯の標的と定め、各自が王の面影を思い浮かべ一斉に乾杯がなされます。
乾杯の音頭を取るのは通例、ディナーのホストです。

そんな「ロイヤルトースト」の「ロイヤル」を英語に戻せば、さぞかし "royal" だろう。 そう思うのが人の常なれど然(さ)にあらず。 「ロイヤルトースト」の「ロイヤル」は "loyal" のほうです。「王(女王)への忠誠心の発露として行われる乾杯」ということです。

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