"Be who you are." の意味を説明します。
1. 意味
"Be who you are." は「ありのままのアナタ(*)でいなさい」とか「本来の自分を出しなさい」というような意味です。 「人目を気にするな」とか「自分らしくありなさい」といった感じでしょう。
(*) 「アナタ」とカタカナにしているのは平仮名が続いて読みにくいからです。
2. 解説
2.1. "be" の意味
Be動詞の意味の1つに「特定の様態で存在する、または振る舞う」があり、"Be who you are." の "be" はこの意味です。
"Be who you are." は命令文なので、この "Be" の直訳は「特定の様態で存在し(ふるまい)なさい」となります。
2.2. "who" について
2.2.1. "who" の正体
間接疑問文ではない
例えば "Know who you are.(あなた自身が何者であるかを知りなさい)" であれば、この文は間接疑問文で、この "who" は疑問詞です。
しかし、"Be who you are." は間接疑問文ではありません。 なぜなら間接疑問文の条件が「情報の欠落」であるのに、"Be who you are." では情報の不足(*)を訴えていないからです。(*) 例えば "Tell me who you are."("Be who you are." と同じく疑問詞が使われた命令文)は「あなたが何者か教えなさい」と情報の不足(あなたが誰なのかを知らない)を訴えている。
"I don't know who you are.(私はあなたが誰かを知らない)" にしても、情報の提供を求めてはいないが「あなた」に関する情報の欠落を訴えている。関係代名詞
それでは、"Be who you are." の "who" の正体は何なのでしょうか? この "who" は「先行詞を含有する関係代名詞」です。
"who" は先行詞を含まない(普通の)関係代名詞としてよく使われます(例. a man who is...)が、「先行詞を含有する関係代名詞」としても使うことが可能です。
先行詞付き関係代名詞の代表例である "what" は "the things which" などに置き換えられますが、先行詞付き関係代名詞として使われる "who" も同様に "the person that" などに置き換えられます。 この "that" は関係代名詞の "that" です。
書き換えると
したがって、"Be who you are." は "Be the person that you are." に書き換え可能です。
この "Be the person that you are." を次で説明します。
2.2.2. "Be the person that you are."
"Be the person that you are." は次の2つの文に分解できます:
- "You are a person." ― あなたは1人の人だ
- "Be the person." ― その人(本来のあなた)として振る舞え、存在しろ
つまり、"Be the person that you are." は(したがって "Be who you are." も)「本来のあなたとして存在しなさい(振る舞いなさい)」という意味です。
3. "be who you are" を含む表現
Be who you are, do what you love.
自分らしくあり、やりたいことをやりなさい。
Be who you are and no one else.
ほかの誰でもないアナタとして振る舞いなさい。
Just be who you are.
ありのままのアナタでいさえすればいい。