「セベラル」の意味を3つほど知りた~い!

質問:「セベラル」とは、どういう意味ですか?

回答: 大きく分けて3つ意味があります。 次の3つです:

  1. 《限定詞》いくつかの(*)
  2. 《代名詞》いくつかの事物/人
  3. 《形容詞》別々の(= separete)、それぞれの(= respective)、色々な(= various)
(*) 2~3(a few)より多いが、そう多くない。

詳しくは以下をご覧ください。

1. 英語に戻すと

「セベラル」を英語に戻すと "several" です。

2. 解説

2.1. 限定詞としての "several"

"several" は限定詞としての意味「いくつかの」で良く使われます。

例えば次の文。

1. Several cars were in the parking lot.

2. He's written several books about India.

1. 何台かの車が駐車場にあった。

2. 彼はインドに関する本を何冊か出している。
# 例文 1. の"were" の意味は「存在する」。

2.1.1. 限定詞って?

「限定詞」は次の総称です:

  • "the" や "a" などの冠詞
  • "this" や "those" などの指示形容詞
  • "my" や "John's" などの所有形容詞
  • "another"、"most"、"any" 、"each"、"both" などの不定形容詞(1)
  • "50" や "three" など数詞であって形容詞として使われるもの(2)

(1)「不定形容詞」とは不定代名詞が形容詞として使われるもの。 "several" も不定形容詞に分類される。

(2) 単に "50" や "three" ではない、"50 people" や "three books" の "50" や "three"。
限定詞」は大まかには「形容詞」に分類されます(*)。 多くの学習用の辞書や参考書でも、「限定詞」のことを「形容詞」と呼びます。 でもこのページでは説明の都合上、「限定詞」と「形容詞」を区別しています。
(*)「限定詞」も「形容詞」と同じく「名詞を修飾する」ので。

2.1.2.「限定詞 "several"」の用法

限定詞の特徴は「他の限定詞と一緒には使われない」です。

なので限定詞としての "several" は、上記の限定詞のリストに含まれる "the" や "my" や "50" などの語と同時に使われません

"their several opinions"(1) や "50 several ways"(2) など "several" が他の限定詞と共に使われる場合、その "several" は形容詞です。

(1)「彼らの様々な意見」

(2)「50の異なる(それぞれ別の)方法」

2.2. 代名詞としての "several"

代名詞としての "several" は、ストレートに「いくつかの事物/人」と訳すと意味が通ります。 次に用例を挙げます。

1. Several of the members were absent.

2. "Have you read any of his books?" "Yes, several."

1. メンバーのうちの幾人かは欠席していた。

2. 「彼の本を1冊でも読んだことがある?」「ええ、何冊か

2.3. 形容詞としての "several"

形容詞としての "several" は現代ではあまり使われません

次に、"several" が形容詞として用いられる例文を3つ記載します。
"their" と併用
They shook hands and went their several ways.
彼らは握手して、それぞれの(別々の)道を行った。
# 限定詞 "their" と同時に使われているので、この "several" は限定詞ではなく形容詞です。 意味の面から考えても、この "several" を「いくつかの」と訳すとおかしい
"a" と併用
Business Partners have a joint and several liability.
当事業のパートナーたちは、合同および個々の責任を負う。

# 事業に参加するパートナーたちが1つのグループとして責任を負うほか、個々のパートナーそれぞれも責任を負うわけです。

"a joint and several liability" を噛み砕くと "a joint liability and a several liability"。 "a several liability" では、単数を意味する不定冠詞であり限定詞でもある "a" が "several" と同時に使われています。 この "several" が「いくつかの」を意味する限定詞ではない何よりの証拠です。
"three" と併用
His faith in his discovery was so implicit that he vaccinated his own son on three several occasions.
彼は自分の発見をとても信頼していたので、3回(の異なる機会)にわたり自分の息子にワクチンを接種した。

# 天然痘のワクチンを開発したエドワード・ジェンナーの話です。 自分の息子で人体実験をしたわけです。

"three several occasions" で "three" と "several" が併用されている点に注目。

3. 語源

"several" の語源は、「別々の、異なる」を意味するラテン語の形容詞 "sēpār" です。

この語源から古フランス語などを経て英語の "several" が生まれたのは15世紀。 "several" の当初の意味は「別々の、個々に独立した」。 現代ではあまり使われない形容詞としての意味が先にあったわけです。
別々の」の意味から「いくつかの」の意味が生まれたわけです。

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