"what it takes" の意味と丁寧な解説

"what it takes" の意味を懇切丁寧に説明します。

意味

"what it takes" は必要なものという意味です。

解説

"what it takes" の各パーツごとに説明したうえで、全体像を見ていきます。

what

"what it takes" の "what" は「~なもの」という意味です。

この "what" は「疑問詞(なに?)」ではなく「先行詞を含有する関係代名詞」です。 先行詞とは関係代名詞が先導する表現により修飾される言葉です。

この "what" は "a thing which" や "things that" など(*)に置き換えることができます。 "a thing" や "things" が先行詞で、"which" や "that" が関係代名詞です。
(*) 他のバリエーションは "the things which" や "the thing that" など。 つまり、"thing" が特定(the)か不特定(a)か、"thing" の数("-s" が付くか付かないか)、"which" か "that" かにおいて色々な組み合わせが可能。

"what it takes" の "what" を書き換えると、"the thing that it takes" や "things which it takes" などになります。

関係代名詞の説明(読み飛ばしてOK)

例えば "the thing that it takes" であれば "that" が関係代名詞です。

"the thing(もの)" と "it takes(それが必要とする)" は後者が前者を説明するという関係にあり、この関係を "that" がつないでいます。

学校の英語では、この "that" を「~するところの...」と習うと思いますが、それを "the thing that it takes" に適用すると、「それが必要とするところのもの」となります。

細かい説明は割愛しますが、この "that" は大体において "which" に置き換えることができますし、省略することもできます("the thing which it takes" や "the thing it takes" も可能ということ)。

takes

"it" よりも "takes" のほうが話が簡単なので、"takes" から説明します。 "takes" は、主語が "it" なので "take" に三単現の "-s" が付いたものです。

"what it takes" において "take" は、「必要とする、要求する」という意味で使われています。 この意味の "take" は "require" という動詞に置き換えることが可能です。

蛇足(読み飛ばしていい)

この意味の "take" は主語が "it" であることが多いのですが、必ずしもそうとは限りません。 例えば次の文がそうです。
Finishing this on schedule will take a lot of overtime.
これをスケジュール通りに終わらせるには、残業をたくさんしないと。

# "takes a lot of overtime" を直訳すると「たくさんの残業を要求する」。 "overtime" に「残業」という意味もあります。

この文の主語は "Finishing this on schedule(予定通りにこれを終わらせること)"。 これは "to finish this on schedule" に書き換えられますが、そうするならば、形式主語の "it" を文頭に追加して "It will take a lot of overtime to finish this on schedule." とするほうが自然な英文になります。 この例文も結局 "it" が主語ということになりますが。

it

"what it takes" の "it" は、「漠然とした状況」を指し示す "it" です。 この "it" は、日本語にするときには無視されるのが普通です。

what it takes 全体

ここまでの説明を踏まえて "what it takes" を逐語訳すると、漠然とした状況が要求するものとなります。

それを自然な日本語にしたのが、冒頭に記載した必要なものです。

例文を挙げて、"what it takes" の実際の使い方を見てみましょう。
I have what it takes to live.(= I have things that it takes to live.)
私は、生きるために(漠然とした状況が)要求するものを持っている。

文の部分から全体へ視野を広げて行くと次のようになります:

  1. "it takes" だけを訳すと「状況(it)が必要とする(takes)」となります。
  2. "things that it takes" で「状況(it)が必要とする(takes)ところの(that)もの(things)」という意味になります。
  3. "what it takes" なら「状況(it)が必要とする(takes)もの(things)」です。
  4. "I have what it takes" で「私は必要なもの(状況が要求するもの)を持っている」。
  5. "I have what it takes to live." で「私は生きるために必要なもの(状況が要求するもの)を持っている」。

"to live" は不定詞の副詞的用法です。 副詞的用法は「~ために」と訳されるので、"to live" で「生きるために、生活するために」という意味になります。

用例

have what it takes
必要な(必要とされる)ものを持っている
# 完全な文ではありません。 文の一部です。
I don't have what it takes.
私は必要なものを持っていない。
# こちらは完全な文。
You have what it takes.
あなたは必要なものを持っている。
# 「君はもう持つべきものを持ってるんだから...」と言わんばかりです。
no matter what it takes
何が必要とされようとも
# 完全な文ではありません。 文の一部です。 "no matter~" は「~にかかわりなく」という意味。 つまり、「何が必要とされるかにかかわりなく」。
if that's what it takes
もしそれが必要なことなのであれば

# 完全な文ではありません。 文の一部です。

"If that's what it takes, I'd do anything." なら、「それが必要だというなら、ボクはなんだってやってやるさ」という意味。
You've got what it takes.
あなたは必要なものを持っている。
# 米国の英語では、"You've got" は "You have" と同じ意味。
You got what it takes.
あなたは必要なものを手に入れた
# "You've got" と違い "You got" は過去形。 過去の一時点(例えば昨日など)において現時点で必要なものを入手したという意味になります。