"that that" という英語はあり得る? 意味は?

"that that" は、あり得る?

"that" が二回続く "that that" という表現はあり得ます。

"that that" の意味は?

"that that" 自体には意味と言えるほどのものはありません。

"that that" の構造は?

"that that" の1つ目の "that" は接続詞(名詞節を導く "that")または関係代名詞です。

"that that" の2つ目の "that" は代名詞(それ)または形容詞(その~)です。

他にもパターンがあるかもしれませんが、基本的にはこんな感じです。

以下に示す例文で、"that that" の使われ方を掴んでください。 ただし、例文の数が多いので、それなりの覚悟が必要です。

例文

There was never a doubt that that choice was the correct one.
その選択が正しいものであったことに疑いはなかった。

1つ目の "that" は同格の "that" です。 「"doubt" の内容が "that choice was the correct one" だ」という関係を示すのに用いられています。

"a doubt that that choice was the correct one" を直訳すると「その選択が正しいものだった(のか)という疑い」となります。 「という」の部分が1つ目の "that" です。

2つ目の "that" は「その、あの」という意味の形容詞(限定詞)です。
If life has a purpose, is it safe to assume that that purpose is realized just by virtue of the fact that we are living?
人生に目的があるというなら、その目的なるものは私たちが生きるだけで実現されると思っていいかな?

1つ目の "that" は名詞節を導く接続詞です。 省略も可能ですが、この例文では省略されておらず、その結果 "that" が2つ続いています。

2つ目の "that" は「その、あの」という意味の形容詞。 "that purpose" は、その前に出ている "a purpose" を指しています。

"realize" はここでは「実現する」という意味、"by virtue of~" は「~により、~のおかげで」などの意味です。
And you can never be sure that that person will actually be happier.
そして、その人が実際にいっそう幸せであることを、あなたは決して確信できない。
# 上の例文と同じく、1つ目の "that" は名詞節を導く接続詞です。 省略可能です。
We may provide the alleged infringing party with your e-mail address so that that person can respond to your allegations.
我々は、権利を侵害したとされる当事者に、あなた(権利を侵害されたと訴える側)の電子メール・アドレスを提供します。 その人(権利を侵害したとされる当事者)があなたの申し立てに対応できるようにするためです。

# "that that" の1つ目の "that" は、"so that~" という構文の一部です。

"so that~" は「~できるように、~するように」という意味です。 "so that~" の "that" は省略が可能です。(例. "so that you can fly(君が飛べるように)" → "so you can fly")

"that that" の2つ目の "that" は、"the alleged infringing party" を指しています。 "party" は「当事者」という意味です。 "person" は「人」という意味ですが、個人も法人も指し得ます。 "party(当事者)" と "person(人)" とで意味の範囲が重なるので、"that person(その人)" で "the alleged infringing party" を指し示せます。
I would say rather that that is fortunate.
私はむしろ、それが幸運であったと言いたい。

1つ目の "that" は名詞節を導く接続詞で、2つ目の "that" は「あの、その」の意味です。

"rather" はそこまでの文脈の関係で放り込まれているだけなので、これを取り去っても文としては成立します。

"rather" を取り去り "I would say that that is fortunate." とすると、1つ目の "that" が "say that~" の "that" であると分かりやすいでしょう。
Similarly, high trait anxiety does not imply that someone is more anxious all of the time, but rather that that individual achieves a high level of state anxiety faster.
同様に、高度に気質的な不安症というのは、当人が常に平均以上に不安な状態にあることを含意するのではなく、その人が高水準の一時的な不安状態に速やかに達することを含意する。

# 1つ上の例文と同じく "rather that that" となっているパターン。

1つ目の "that" は名詞節を導く接続詞で、2つ目の "that" は「あの、その」の意味です。

"that that" の1つ目の "that" は、もっと前のほうにある "that"(太字)の "that" と同じような位置づけです。 "rather" と "that that" の間に "implies(含意する、暗に意味する)" が省略されています。

1つ目の "that" 以下 が "does not imply(含意しない)" の内容を表すのに対して、2つ目の "that" 以下は "implies(含意する)" の内容を表すので、この両者の対比を示すのに "rather" が使われています。
a company that that person owns
その人が所有する会社
1つ目の "that" が関係代名詞で、2つ目の "that" は「あの、その」の意味です。 1つ目の "that" は省略可能です。
Don't be seduced into thinking that that which does not make a profit is without value.
利益を生み出さないモノは価値がないと考える方向に誘惑されてはならない。

1つ目の "that" は名詞節を導く接続詞で、2つ目の "that" は「あれ、それ」という代名詞です。

"that that which" の "that which" は関係代名詞の "what(~なもの)" に置き換え可能で、そのように置き換えると次のようになります:

"...thinking that what does not make a profit is without value"

"what does not make a profit" の部分は「利益を生まないモノ」という意味です。
He said that(1) that(2) 'that'(3) that(4) that(5) man used was wrong.
彼は言った。 あの男性が使ったその 'that' は間違っている。

# 例文中の数字は、説明のため私が追加したものです。 この例文の5つの "that" の機能は次の通り:

(1)・・・名詞節を導く "that"

(2)・・・「その」

(3)・・・'that' という言葉

(4)・・・関係代名詞

(5)・・・「あの」

The notion that that should not be used to refer to persons is without foundation; such use is entirely standard.
人を指し示すのに "that" を使うべきでないという考えは根拠がありません。 "that" を人に使うのは完全に標準的(な英語)です。

Merriam-Websterという辞書から拾ってきた一文です。

この例文では、2つ目の "that" が「"that" という言葉」の意味で使われています。 それが理由で斜字(イタリック)体になっています。 1つ目の "that" は同格の "that"。

文章ミスによる "that that" と、そうでない "that that"

"that" が1つでいいのに間違えて2回繰り返すとか、本来は "than that" であるのが入力ミスで "that" の繰り返しになっているといった理由で、ミスのために "that that" になっている場合も少なくありません。

こういう "that that" は文章が間違っているので、どれだけ頭を捻っても理解できません。

以下に、文章ミスとしての "that that" の例文を記載します。
Professor Callens went on to say that that the behaviour of the vast majority of the population...
Callens 教授は続けて言った。 その住民の大部分の振る舞いは...

# この "that that" は正しくは "that" です。 "that" 1回で十分です。 この "that" は省略も可能なので、"that" がゼロでも大丈夫です。

この例文のように "that that" の次に冠詞が来ていれば、その "that that" は "that" の間違いだと考えて良いでしょう。 このように言えるのは、"that that" の2つ目の "that" は限定詞(その~、あの~)か代名詞(それ、あれ)かであり、いずれにしても冠詞と共には用いられないためです。
You can check the court records to confirm that that the judgment has been entered...

# これも上の例文と同じミスです。 "that that" の後ろに定冠詞 "the" が来ているので、一目でミスとわかります。

カリフォルニアの裁判所のサイトで見つけた文ですが、このように信頼性が高いはずの文書であっても、文章上のミスが発生しているわけです。
The court found that that this testimony was hearsay [and...]
裁判所は、この証言が伝聞 [であり...] だと判断した。

# この "that that" も正しくは "that" 一回。 "that that" の後ろに "this" が来ているので、"that that" が間違いだと判断しやすい。

"that this" という言葉の連続はあり得ます(例. ...said that this is...)が、"that that this" はあり得ません(そのはずです)。
Vineyard Vines Red Corduroy Club Pants has a smell to them but other that that in nice condition.
Vineyard Vines Red Corduroy Club Pants(というズボン)は匂いがついていますが、それ以外は良い状態です。

# ネットの古着売買の書き込みでしょう。

この "that that" は "than that" の間違いです。 "other than" の "than" を "that" と打ち間違えたのでしょう。 よくあるミスです。 "rather than that" と書こうとして "rather that that" になってしまっているケースもあります。
...the study found that that between 1989 and 2008 California's tobacco control program reduced health care costs by $134 billion...
...その研究で、1989~2008年のうちにカリフォルニアのタバコ抑制プロおグラムにより医療コストが1千340億ドル減ったことが明らかになった...

# この "that that" も正しくは "that" 一回です。

"that that" の後ろに前置詞が続いている場合にも、その "that that" が "that" 一回の間違いだと考えて、まず間違いないでしょう。
Dale said that that you didn't even have herpes.
デイルは君がヘルペス(感染症)ではないと言った。

# この "that that" も正しくは "that" 一回です。

しかし、文脈によっては "that that you" が正しいこともあり得ます。 その場合、Dale said that that you didn't even have herpes." は「デイルは、あのキミがヘルペス(感染症)ではないと言った。」という訳になります。

"you" などの人称代名詞は "this you(このあなた)" や "that me(その私)" といった具合に、指示形容詞としての "this" や "that" などと共に使われることがあるので、"that that you" という表現が意図的に使われているケースもあり得なくはありません。
I knew that that Mary was in Paris.
私は、そのメアリーがパリにいるのを知っていた。
# この例文は間違っていません。 人名などの固有名詞には指示形容詞が使われ得るので、「that that + 固有名詞」 という連続は十分にあり得ます。