え? 「オーク」って意味が2つあるの?

質問.:「オーク」というカタカナ語の意味を教えてください。

回答.:「オーク」には次の2つの意味があります:

  1. 「オーク」という名称の樹木
  2. ファンタジー作品に登場するモンスターの一種「オーク」

解説

1. 植物の「オーク」

植物の「オーク」は "oak" という英語をカタカナにした言葉です。

"oak" の意味は次の4つです:

  1. 《樹木》コナラ(Quercus)属に属する樹木で、ドングリを実らせる。
  2. 《材木》1. の定義に合致する樹木から採れる材木。
  3. 《色》オーク色
  4. 《オークに似る樹木》なんらかの点で "oak" に似る樹木。「ポイズン・オーク(毒オーク)」と呼ばれるウルシ属の樹木や、「シルキー・オーク(ハゴロモノキ)」など。

樹木「オーク」の和名

1. の定義(コナラ属でドングリを実らせる)に合致する樹木としてはナラカシがありますが、「オーク」に対応する語として最適なのは「ナラ」でしょう。 なぜならば...

多くの辞書では、樹木の "oak" を「コナラ属の常緑樹または落葉樹」と説明していますが、一部の辞書では「コナラ属の落葉樹のみ」としています。

落葉樹のみを "oak" とみなす場合、落葉樹であるナラの木は "oak" ですが、常緑樹であるカシの木は "oak" に該当しません。

2. モンスターの「オーク」

RPG(ロール・プレイング・ゲーム)などのファンタジー作品に登場するモンスターとしてのオークは、"orc" という英語をカタカナにしたものです。

日本ではモンスターの「オーク」は、豚の頭をしたヒューマノイド(*)として描かれることが多いのですが、もともとの "orc" は豚頭ではありません。
(*) ジブリのアニメ映画「紅の豚」の主人公みたいな人型の生物。

"orc" の原型となる言葉は大昔からありましたが、RPG的な意味での「オーク」を始めて世に出したのは、日本でも「指輪物語」として知られ映画化もされたファンタジー小説 "The Lord of the Rings" の作者 J. R. R. Tolkien(トールキン)です。

トールキンのファンタジー作品において、オークは豚頭ではありません。 ゴブリンと同じような姿をしています。 牙が生えていて、醜くて、不潔で、ガニ股で、腕が長いモンスターとして描かれています。

日本のオークのイメージ(豚頭)は恐らく、和製RPG「ドラゴン・クエスト」シリーズ(通称「ドラクエ」)の影響でしょう。 ドラクエのオークのキャラクターをデザインしたのは、漫画「ドラゴンボール」で知られる鳥山明(とりやま・あきら)ですから、豚頭のオークのイメージを作ったのも鳥山明ということになるでしょう。

3. カタカナ語「オーク」の使われ方

植物の「オーク」は、「オークの木が生い茂る」というイメージを出すためでしょうか、マンションや施設の名称に使われることが少なくありません。 例えば次のようなものです:

  • オークヤード(oak yard)
  • オークタウン(oak town)
  • オークビレッジ(oak village)
  • オークヒルズ(oak hills)
"yard" は「庭」や「特定の活動に用いられるエリア」といった意味です。 "village" は「村」という意味です。 "hills" は「丘」を意味する "hill" の複数形です。

こうした「オーク~」という言葉はいずれも、ゲームやライトノベルの作中でモンスターの「オーク」の意味で使われ得ます。 例えば「オークタウン(orc town)」であれば、「(モンスターの)オークたちが住む町」という意味です。