モイストとモイスチャーの意味は? 和製英語だったりしない?

質問.:「モイスト」や「モイスチャー」って、どういう意味ですか? 和製英語という噂も聞きますが、本当のところはどうなんですか?

あ、ついでに「ディープモイスト」と「モイスチャライザー」の意味も教えて下さい。

回答.:「モイスト」は「しっとりした、潤っている」という意味です。 「モイスチャー」は「潤い(うるおい)、しっとり感」という意味です。

その他の疑問については以下をご覧ください。

「モイスト」の意味

「モイスト」は "mosit" という英語の形容詞をカタカナにした言葉です。

英語の辞書に記載されている "moist" の意味は、上述のように「しっとりした~、潤った~」などです。

辞書には無い意味
シャンプーや保湿クリームの製品名で「モイスト」は「潤わせるような~、潤いを保つような」という英語の "moisturizing" に相当する意味で使われます(*)
(*) "moist" を「しっとりした~、潤った~」の意味に捉えると、例えば "moist shampoo" は「シャンプー自体が潤っている」という意味になってしまいます。 "moist shampoo" という表現で主張したいのは「シャンプーに備わる、頭髪(や頭皮)を潤わせる効果」であるはずです。

ところが、私が調べた5つの辞書の中に「"moist" に "moisturizing" の意味もある」と記載している辞書はありませんでした。

ですが、英語圏で販売されているシャンプーや保湿クリームにも、"Moist Shampoo" や "Moist Cream" という感じで製品名に "moist" を使っているものがあります。 ですので、カタカナの「モイスト」の使い方が間違っている(和製英語である)というよりも、英語の辞書が現実に対応していないと言うべきでしょう。

"moist" は良い意味で使われることが多い
"moist" は "damp(湿った)" なんかと違ってポジティブな意味合いでよく用いられます。 だからこそ "moist" はシャンプーや美容品の商品名や宣伝文句に使われるようになり、それゆえに「モイスト」というカタカナ語になっているわけです。
"damp" は例えば "damp clothes(湿った服)" などネガティブな意味に用いられます。 "damp" は「ジメジメした~」とも訳せます。 "damp room" なんかだと、「ジメジメした部屋」という訳がピッタリです。

「ディープモイスト」の意味

「ディープモイスト」は "deep moist" をカタカナにした言葉で、「(お肌や髪の)深くまでしみこんで潤(うるお)う~」というような意味でしょう。

疑惑:「ディープモイスト」は和製英語?
「ディープモイスト」は和製英語かもしれません。 "deep moist" で検索すると英語圏での使用例が見つかりますが、用例のことごとくが商品名であるうえ、その商品の多くが日本のメーカー(花王や資生堂など)のものですから。

「モイスチャー」の意味

「モイスチャー」は "mositure" という英語の名詞をカタカナにした言葉です。

"mositure" には「湿度」などの意味もありますが、カタカナの「モイスチャー」は(美容品や加湿器の宣伝文として)「肌や髪や空気などの潤い」の意味で使われることが多いでしょう。
モイスチャー成分配合」などの表現の場合、「モイスチャー」は「潤わせるような~、潤いを保つような」という意味を担いますから、「モイスチャー」は厳密には「モイスチャライジイング(moisturizing)」が正しいです。 ただ、「モイスチャライジイング成分」だと言葉が長すぎて不便です。 だから英文法的にどうであれ「モイスチャー成分」で良いと思います。

「モイスチャライザー」の意味

「モイスチャライザー」は "moisturizer" という英語をカタカナにした言葉で、「潤わせるもの(物/者)」という意味です。 "moisturizer" は「保湿剤」や「保湿クリーム」という意味でよく使われます。

"moisturizer" は上述の名詞 "moisture" から誕生しました。

誕生までのステップをまとめると次の通りです:

moisture(潤い) → moisturize(潤わせる) → moisturizer(潤わせるもの)

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