質問:「マイナー」とは、どういう意味ですか?
回答:「マイナー」に対応する英単語は2つあります。 次の2つです:
- minor ・・・「劣る、軽微な」(1) や「年少の、未成年の」などを意味する形容詞。(2)
- miner ・・・「鉱夫」を意味する名詞
(1) 重要度・深刻さ・規模などにおいて「劣る、軽微な」。
(2) "minor" には「未成年」という名詞としての意味も。詳しくは以下をご覧ください。
1. minor
1.1. "minor" を正体とするカタカナ語
マイナーな~
「マイナーな趣味」や「マイナーな漫画」など「あまり世間に知られていない」の意味で使われるカタカナ語「マイナー」を英語に戻すと "minor" です。
英語の "minor" の意味の成分において「あまり知られていない」の意味は主要ではありません。 例えば "a minor poet" は「あまり知られていない詩人」というより「重要度で劣る詩人」を意味します。「重要度で劣る」から「あまり知られていない」わけですが、それは副次的な意味でしかありません。
マイナーチェンジ、マイナーアップデート
「マイナーチェンジ」や「マイナーアップデート」の「マイナー」も、英語に戻すと "minor" です。
こうした「マイナー」の意味は「ちょっとした、軽微な」。 英語の "minor" と同じ使い方です。
音楽
音楽で「Cマイナー」などと言う「マイナー」も、英語に戻すと "minor" です。
1.2. 反対語は "major"
"minor" の反対語は "major"。 "major" も「メジャー」でカタカナ語として定着しています。
物事を重要度によって "major" と "minor" に区別するとき、"major" と "minor" は「大」および「小」と訳されてきました。 例えば:
- 米国のプロ野球の「大リーグ(major league)」と「小リーグ(minor league)」
- タロットのカードの「大アルカナ(major arcana)」と「小アルカナ(minor arcana)」
2. miner
2.1. 鉱山で働く人
"miner" の意味は「鉱夫」。「鉱山で働く人」です。
「仮想通貨のマイニングを行う人」を意味する「マイナー」も英語に戻すと "miner" です。
2.2. 言葉の成り立ち
"miner" は "mine" と "-er" から成ります:
- mine ・・・「採掘する」などを意味する動詞(*)
- -er ・・・「~する者/物」を意味する接尾辞
2.3. マイニングとマイナー
「マイニング」は英語で "mining"。 この "mining" は、「採掘する」を意味する動詞 "mine" の動名詞(~すること)です。
仮想通貨では、コンピューターを用いて仮想の通貨を新たに作ることを「採掘する(mine)」と呼びます。 ゆえに、「仮想通貨を採掘すること(仮想通貨の採掘)」が "mining" で、「採掘を行う人」が "miner" です。