"may or may not" の意味を説明します。
意味
"may or may not~" は「~かもしれないし、そうでないかもしれない」という意味です。
解説
"may or may not~" は、"may~" が使われた文と "may not~" が使われた文を合体させたときに生じる表現です。
例えば次の2つの文:
- You may be wrong.(あなたは間違っているかもしれない)
- You may not be wrong.(あなたは間違っていないかもしれない)
この2つの文を合体させると、"You may be wrong or you may not be wrong." となります。
しかし、この合体させた文は、いくつかの単語が重複して(2回使われて)いてムダが多い。
そこで、重複している "you" と "be" と "wrong" を1つずつ省略します。
そうして出来上がるのが "You may or may not be wrong." です。
"You may be wrong or you may not be wrong." と "You may or may not be wrong." は意味は全く同じで、「あなたは間違っているかもしれないし、間違っていないかもしれない」です。
"You may or may not be wrong." にも "may" は2つ残ったままですが、これを1つにすると意味が分からなくなるので、"may" だけは2つ残しておきます。
用例
# "have" は "have to(~しなければならない)" の一部。
特に日本語のほうで、この用例の冗長な(長ったらしい)感じがよく表れています。 「...手順すべてが必要かもしれません」で十分です。 同様に英語も "may or may not have to..." は "may have to..." だけで十分です。
"may or may not" は実は冗長な表現です。 2つの文で重複する言葉を省略したという意味では簡潔ですが、そもそも2つの文のうちのどちらか一方で("may" のほうでも "may not" のほうでも)十分だからです。
「~かもしれない(may)」というのは必然的に「~でないかもしれない(may not)」ということを暗示します。 その逆もまたしかり。 したがって、"may" と "may not" はどちらか一方で十分です。許可/禁止の "may"
"may" には「~してよい/してはいけない」という許可/禁止の意味もありますが、こちらの意味の "may" は "may or may not" に使われることはありません。
例えば次の2つの文を合体させても矛盾が生じるだけです:
- You may pass.(あなたは通ってよろしい)
- You may not pass.(あなたは通ってはダメだ)
"You may or may not pass." の "may" を許可/禁止の意味に捉えて「あなたは通ってよろしいが通ってはダメだ」では意味が分かりません。
「可能性」の "may" なら
"You may or may not pass." という英文はあり得ますが、その場合 "may" は可能性(かもしれない)の意味で使われます。 「あなたは通るかもしれないが、通らないかもしれない」なら意味が通じます。 「試験に通る/通らない」という感じですね。
ちなみに、「あなたは通れるかもしれないし、通れないかもしれない」は "You may or may not be albe to pass." となります。