"may or may not" ってどういう意味?

"may or may not" の意味を説明します。

1. 意味

"may or may not~" の意味は「~かもしれないし、そうでないかもしれない」です。

2. 解説

"may or may not~" は、"may~" が使われた文と "may not~" が使われた文を合体させたときに生じる表現です。

2.1. 例えば

例えば次の2つの文:

  1. You may be wrong.(あなたは間違っているかもしれない)
  2. You may not be wrong.(あなたは間違っていないかもしれない)

2.2. 合体させてみる

この2つの文を合体させると次の通り:

You may be wrong or you may not be wrong.
あなたは間違っているかもしれないし、間違っていないかもしれない

ですが、この合体させた文は単語が重複がありムダが多い。

2.3. 重複を取り除くと

そこで、重複する "you" と "be" と "wrong" を1つずつ省略します。

そうして出来上がるのが次の文です:

You may or may not be wrong.
あなたは間違っているかもしれないし、間違っていないかもしれない

"may" は "You may or may not be wrong." にも2つ残っていますが、これを1つにすると意味が分からなくなるので、"may" だけは2つ残します。

3. 用例

I may or may not awaken.
私は目覚めるかもしれないし、目覚めないかもしれない。

# 分解すると、"I may awaken." と "I may not awaken."。

"awaken" には「目覚める」という自動詞の意味と、「目覚めさせる」という他動詞の意味があります。 この用例では自動詞の意味です。
You got questions? I may or may not have answers.
質問があるのかい? ボクに答えられるかもしれないし、答えられないかもしれないよ。
# 分解すると、"I may have answers." と "I may not have answers."。
North Korea may (or may not) have fooled the world.
北朝鮮は世界を欺(あざむ)いたかもしれない(し、欺かなかったかもしれない)。
# "or may not" がカッコ内に入っている例。 この用例の "have" は完了形の "have"。

4. 実は冗長

"may or may not" は実は冗長な表現です。 2つの文で重複する言葉を省略したという意味では簡潔ですが、そもそも2つの文のうちのどちらか一方で("may" のほうでも "may not" のほうでも)十分だからです。

「~かもしれない(may)」は必然的に「~でないかもしれない(may not)」を暗示します。 その逆もまたしかり。 したがって、"may" と "may not" はどちらか一方で十分です。

5. 許可/禁止の "may" の場合

"may" には「~してよい/してはいけない」という許可/禁止の意味もありますが、こちらの意味の "may" は "may or may not" に使われません。

例えば次の2つの文を合体させても矛盾が生じるだけです:

  1. You may pass.(あなたは通ってよろしい)
  2. You may not pass.(あなたは通ってはダメだ)

"You may or may not pass." の "may" を許可/禁止の意味に捉えて「あなたは通ってよろしいが通ってはダメだ」では意味が分かりません。

5.1.「可能性」の "may" なら

"You may or may not pass." という英文はあり得ます。

ですが、その場合の "may" は常に可能性(かもしれない)の意味で、文の和訳は「あなたは(試験などに)通るかもしれないが、通らないかもしれない」です。

5.2. ちなみに

ちなみに、「あなたは通れるかもしれないし、通れないかもしれない」は "You may or may not be albe to pass." です。

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