質問: "I will~" とは、どういう意味ですか?
回答: "I will~" には次の4つの意味があります:
- 私は~だろう
- 私は~するつもりだ
- 私は望む、私は頑張って~する
- 私は遺言で与える
詳しくは以下をご覧ください。
1. 単語の意味
1.1. "I"
"I" は代名詞で、意味は「私」です。
1.2. "will"
"will" には助動詞としての意味と動詞としての意味があります:
- 助動詞の "will" ・・・ ~だろう、~つもりだ
- 動詞の "will" ・・・ ~を望む、~を遺言する
"I will" の意味のバリエーションは "will" の意味の違いに由来するので、以下でこれらの "will" について説明します。
2. "will" について
2.1. 助動詞の "will"
中学校の英語の授業に必ず出て来るのは助動詞のほうの "will" です。
意味
助動詞の "will" は、未来に関する推測(だろう)や話者の意思(つもりだ)について述べるのに使われます。
助動詞 "will" の後ろには動詞(~する)が続きます。 「will+動詞」で「~するだろう」や「~するつもりだ」と訳されます。
"I will" の "will" が助動詞の場合には、"I'll" と短縮して(短縮形で)使われることがあります。
例文
次に、「だろう」と「つもりだ」の例文を1つずつ挙げます。
I will not survive another winter.
私は、もうひと冬(次の冬)は生き延びれないだろう。
# この "will" は未来に関する推測を意味します。
I will buy that radio.
私は、そのラジオを買うつもりだ。
# この "will" は話者の意思を表します。 これから起こる未来の出来事について述べる点では「推量の "will"」と同じですが、こちらは話者である "I" の意向が文に表れます。
助動詞の "will" には他にもいくつか意味がありますが、話が細かくなるので割愛します。
2.2. 動詞の "will"
意味
動詞の "will" の意味は次の通り:- ~を望む、強く願う
- ~を遺言で与える
"will" には「意思」や「遺言」という名詞としての意味もあります。
will oneself
"will oneself" で「~しようとする、強(し)いて~する、頑張って~する」の意味になると思われます。 詳細はページ最後の「補足: "will oneself"」をご覧ください。動詞の "will" の活用
- 過去形 ・・・ willed
- 過去分詞形 ・・・ willed
- 三単現の "-s" ・・・ wills
- -ing 形 ・・・ willing
助動詞 "will" の過去形は "would"。 助動詞の活用として存在するのは過去形だけです。
例文
次に、"will" が動詞として用いられる例文を挙げます。
「望む」を意味する動詞 "will"
I can finish the race if I will it.
私はそのレースを完走できる。もし私がそれを望むならね。
# "will" が「望む」という動詞の意味で使われています。 日本語訳のほうを2つの文に分けているのは、分かりやすくするためです。
I will that I may be saved.
私は、私が救われることを望みます。
# "that I may be saved(私が救われること)" が1つの名詞として、動詞の "will" の目的語になっています。 キリスト教の文書の一文です。
助動詞 "will" & 「頑張って~する」を意味する動詞 "will"
I will will myself to forget you.
私は強いて(頑張って)あなたを忘れるつもりだ。
# "will will" の1つ目の "will" が助動詞(つもりだ)で、2つ目の "will" が動詞(頑張って~する)です。
"will oneself" の形で使われているのに注目。助動詞 "will" &「遺言で譲る」を意味する動詞 "will"
I will will my music collection to my nieces.
私は、私の音楽コレクションを姪(めい)たちに遺贈(遺言で譲る)つもりだ。
# "will will" の1つ目の "will" が助動詞(つもりだ)で、2つ目の "will" が動詞(遺言で与える)です。 "niece" は「姪」という意味。
3. 助動詞と動詞の見分け方
"will" が助動詞か動詞かを見分けるのは簡単です。
- "I will will" → 1つ目の "will" が助動詞で2つ目が動詞
- "I will" の後に動詞が来る → その "will" は助動詞
- "I will." で文が終わり → その "will" は助動詞であることが多い("will" の後に動詞が省略されている)
- "I will" の後に名詞(1)や代名詞(2)が来る → その "will" は動詞
- "I willed" → その "will" は動詞
- "I have/had willed" → その "will" は動詞
- ("I will" の話ではないが)"He wills" など → その "will" は動詞
- "I will to" 、→ その "will" はたぶん動詞(「to+動詞」の不定詞で、「~することを私は望む」と訳される)
(1) 名詞句や名詞節も含む。 名詞句とは複数の語が名詞(1つの語)として機能するもので、例えば "the sun(太陽)" や "his fortune(彼の財産)" など。 名詞節とは、「主語+動詞」という構造を含む「節」が名詞として機能しているもので、「that 節」などがこれに当たる。 「that 節」の用例は下記を参照。
(2) 代名詞とは、"I" "she" "we" "it" などのこと。 代名詞は動詞 "will" の後ろでは目的格に変化するので、"me" "her" "us" "it" といった形で使われる("it" は主格と目的格のつづりが同じ)。補足: "will oneself"
"will oneself" は慣用表現としてズバリと辞書に記載されはしませんが、微妙に辞書に滲(にじ)み出ています:- 「Merriam-Webster」は "will" の意味の1つとして「to try to do so(そうしようと務める)」を挙げますが、この意味で "will" が使われるのは恐らく、"will" が "will oneself" の形で使われる場合に限定されます。
- 「Longman」は、動詞 "will" の意味を「強く願うことで実現しようとする」と説明する箇所で例文として "She was willing herself not to cry." を挙げますが、これも "will" を「泣かないように強く願う」ではなく「泣かずにいようと頑張る」と訳すべきでしょう。
Tomorrow I will will myself to eat raw kale, but today I am eating junk food.
明日、私は頑張って生のケールを食べるつもり。 けど今日はジャンク・フードを食べる。
# "will" が2つ続くが、1つ目の "will" は助動詞。 2つ目が動詞で、"will myself" の形で使われている。 ケールは葉野菜の一種。