"Gone but not forgotten." の意味を知りた~い!

"Gone but not forgotten." の意味を説明します。

1. 意味

"Gone but not forgotten." の意味は「去りはしたが忘れられていない」です。

2. このフレーズの周辺

2.1. クライドの墓碑銘

"Gone but not forgotten." は、米国の犯罪者カップル「ボニー&クライド」のうちクライド(Clyde Champion Barrow)のほうの墓碑銘(墓石に刻まれる短い言葉)として知られるフレーズです。

ボニー&クライドは大恐慌のころに銀行強盗を繰り返し、両名とも1934年5月23日にで警官隊に襲撃されて撃ち殺されました。 2人とも20代前半の若さでした。 ボニー(女)とクライド(男)は別々の墓に埋葬されました。

ボニー(女のほう)とクライド(男のほう)は同じ墓に埋葬されることを望んでいましたが、ボニーの家族がそれに反対したため実現しませんでした。

2.2. お墓の場所

ボニー(1910~1934年)はテキサス州ダラスにある墓地 Fishtrap Cemetery に埋葬されました(1945年に Crown Hill Cemetery という墓地に移された)。 クライドはテキサス州ダラスの墓地 Western Heights Cemetery に埋葬されました。
Google マップ で調べると、Fishtrap Cemetery は Western Heights Cemetery から歩いて41分の距離ですが、Crown Hill Cemetery は9マイル以上も離れていて、車で21分もかかります。 ボニーの墓の場所が変わって、2人の遺骨の距離は離れてしまいました。

クライド(1909~1934年、男のほう)は兄のマービン(1905~1934年)と同じ墓(同一の墓碑の下に)に埋葬されていて、その墓碑銘が "Gone but not forgotten." です。

2.3. ちなみにボニーの墓碑銘は?

ボニー(Bonnie Elizabeth Parker、女のほう)のほうの墓碑銘は次のようなものです:
As the flowers are all made sweeter by the sunshine and the dew, so this old world is made brighter by the lives of folks like you.
花々がどれも太陽の光と露で魅力を増すように、この退屈な世界はあなたのような人たちにより明るさを増すのです。

墓碑銘は他人が決めたり本人が生前に決めておいたりしますが、ボニー(女)もクライド(男)も誰が墓碑銘を選定したのか分かっていません(クライドのほうは、本人が生前に選定していたという説もある)。

英語の解説

3.1. 省略

"Gone but not forgotten." の文頭に "He is" が省略されていると考えられます(兄のマービンと墓碑銘を共有するなら "He is " でなく "They are" が省略)。

"He is" を補うと "He is gone but not forgotten." です。

3.2. 第二の省略

"He is gone but not forgotten." は "He is gone but he is not forgotten." の省略です。 2つめの "he is" が重複するので省略されました。

3.3. "He is gone." の意味

"He is gone." の和訳は「彼は去ってしまった」です。 "gone" は "go(行く)" の過去分詞形です。 「去る」とは「この世から去る」ということです。

"He is gone." では「Be動詞+過去完了形」が現在完了形(have +過去完了形)として用いられています。 「Be動詞+過去完了形」といえば受動態(~される)ですが、受動態のほかに現在完了形の代用としても用いられます。

3.4. "He is not forgotten." の意味

"He is not forgotten." の和訳は「彼は忘れられていない」です。 こちらは「Be動詞+過去完了形」が受動態です。

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