「ゴッド ブレス ユー」の意味と使われ方

「ゴッド ブレス ユー」の意味について解説します。

目次
  1. 意味
  2. 解説
  3. 使われ方
  4. 文法的な説明の補足

意味

「ゴッド ブレス ユー」は "God bless you." という英語をカタカナで表記した表現です。

"God bless you." は「神があなたを祝福しますように」という意味です。 もう少し自然な日本語だと「あなたに神の祝福(恵み)がありますように」となります。

したがって、カタカナの「ゴッド ブレス ユー」も「あなたに神の祝福(恵み)がありますように」という意味です。

解説

"God bless you." は "May God bless you." という文の先頭の "May" が省略された表現です。

「May 主語+動詞」 で「(主語)が(動詞)しますように」という「祈願」の意味になります。

したがって、"May God bless you." で「神(主語)があなたを祝福(動詞)しますように」となります。

実を言えば、"God bless you." の "bless" は仮定法現在(接続法の一種)と呼ばれる用法で、"May" が省略されていると考えなくても同じような意味に解釈できます(そして "bless" が原形である理由も説明がつきます)。 しかし理解を容易にするため、ここでは「"May" が文頭に省略されている」と説明しています。

「ゴッド ブレス ユー」と同じような意味の表現に、「ゴッド スピード ユー」があります。

使われ方

Wikipedia の "God bless you" を説明するページによると、"God bless you." はキリスト教の僧職者が信徒を祝福するときのほか、別れ際の言葉や手紙の結びの文句(「敬具」みたいなもの)など様々な状況で使われます。 クシャミをした人に向かってかける気遣いの言葉としても使われます。

上記の Wikipedia のページによると、"Worldviews of the Peoples of the Arabian Peninsula: A Study of Cultural System." という書物に次の記述があります:

"May God bless you" という表現は祝福である。 祝福とは、成長や幸福など様々な良いことを意味する。 "May God bless you" は家族や親しい人の間で祈りの一種として口にされる。

上の記述では、"God bless you" ではなく "May God bless you" となっていますが、"God bless you" も同じです。

演説にも

演説を締めくくるのにも "God bless you." が使われそうだと思って検索したら、やはり使われるようです。 "The God Strategy: How Religion Became a Political Weapon in America" という書籍に 「クリントン大統領は3つの演説を "May God bless you all" で締めくくった」などの記述があります。

クシャミをしたとき

この記事を書くにあたり検索していたら、カトリック教の掲示板で「僧侶に "God bless you" と言うのは失礼にあたるのではないか?」というトピックを見つけました。 この疑問自体に関しては結論は出ていませんが、いくつか興味深いことが書かれていたので以下に記載します:

  1. 「僧侶がクシャミしたときなら、僧侶相手でも "God bless you" は失礼じゃない」という意見があった。
  2. 僧侶に "God bless you" というときには、文頭に "May" を付けて "May God bless you" とすると柔らかい感じになる。
  3. "May" を付けて柔らかい感じになるのは、"May" の無い "God bless you" を現代の英米人が命令文と感じるから。 "May" がなくても "God bless you" は命令文ではなく祈願文なのだが。

特定の対象を明示するには

特定の対象(人や国など)に向けて「ゴッド・ブレス・ユー」を使うときには、「ゴッド・ブレス・ユー、(対象)」という具合に、「ユー」の後に続けて対象を指定します。

例えば、「ゴッド・ブレス・ユー、アフリカ(God bless you, Africa)」なら「アフリカよ、あなたに神の恵みがありますように」という意味になります。 この例では、アフリカという地域全体を指して「あなた」と言っています。

もう1つ例を挙げておきましょう。 "God bless you Tom Petty & People of Las Vegas." なら、「トム・ペティーとラスベガスの人たちよ、あなたに神の恵みがありますように」という意味になります。 本来は "you" と "Tom" の間にカンマ(,)が必要ですが、この例文では入っていません。

文法的な説明の補足

"God" の大文字

"God bless you." の先頭に "May" を加えて "God" が先頭でなくなっても "God" が大文字で始まるのは、"God" という単語が常に大文字で始まるからです。 ただし、"God" がキリスト教以外の多神教の神を意味するときには、"god" と小文字で始まることもありますし、"gods" と複数形になることもあります。

"bless" は原型

「May 主語+動詞」というパターン(祈願文)では動詞が常に原型(基本的な形)となるので、主語が "God" という三人称単数で時制が現在形であっても、"bless" に三単現の "-(e)s" が付いて "blesses" となりはしません。

"bless(祝福)" って具体的にどういう意味?

"bless" は名詞では「祝福」、動詞では「祝福する」と日本語に訳されますが、英英辞典で "bless" の意味を調べると、いくつかの意味に混じって "To invoke divine favor upon~(~のために神の恩寵を願う)" という意味が記載されています。

"God bless you" の "bless" はこの意味に違いないと思ってしまいそう(当初、私は実際にそう思いました)ですが、それは間違いです。 "God bless you" では "bless" という行為を行うのが神様ですから「神が~のために神の恩寵を願う」となってしまって意味が通りません。

"bless" には、"To confer well-being or prosperity on(幸福や繁栄を与える)" という意味もあります。 こちらの意味は "be blessed with~(~に恵まれる)" の形で使われることが多いのですが、"God bless you" の "bless" はこちらの意味でしょう。

国語辞典で「祝福」の意味を調べると、「キリスト教で、神の恵みが与えられること。また、神から与えられる恵み」と記載されています。