"fly on" の3つの意味

3つの意味

"fly on" には様々な意味がありますが、頻出するのは次の3つでしょう:

  1. 飛び続ける
  2. ~に乗って飛ぶ
  3. ~にとまったハエ

解説

飛び続ける

"fly on" が「飛び続ける」の意味で使われるとき、"fly" は「飛ぶ」という意味の動詞です。 そして "on" は副詞で「持続、継続」の意味を持ちます。

「飛ぶことを持続する」ということで「飛び続ける」という意味になります。

この意味の "fly on" は目的語を伴いません。
Fly on, my sweet angel.
飛び続けろ、私の愛しい天使よ。
Then we flew on to Sidney, Australia, where Joe met with disaster.
それから私たちは、オーストラリアのシドニーまで飛び続け、そこでジョーが災難に遭った。

# "flew" は "fly" の過去形。

"Sidney, Australia" は "on" ではなく "to" の目的語です。 この例文の "on" は副詞なので目的語を取りません。 "fly on" で「飛び続ける」で、"fly on to~" で「~まで飛び続ける」。

~に乗って飛ぶ

"fly on" が「~に乗って飛ぶ」の意味で使われるとき、"fly" は「飛ぶ」という意味の動詞で、前置詞 "on" は「移動手段」の意味です。

この意味の "fly on" で前置詞 "on" の目的語になるのは、飛行機やウルトラマンやドラゴンなど空を飛べるものです。
Why I Will Never Fly on a 737 MAX
私が 737 MAX に決して乗らない理由
# 「737 MAX」は飛行機の機種名。 737 MAX はボーイング社の飛行機で、操縦プログラムの欠陥が原因で事故を起こした。
Fly on the Wings of Love
愛の翼に乗って飛べ
# 歌謡曲のタイトル。 歌詞に "Fly on the wings of love. Fly, baby, fly" とあるので、"Fly on the Wings of Love" は命令文だと考えられます。

~にとまったハエ

"fly on" が「~に止まったハエ」の意味で使われるとき、"fly" は「ハエ(蠅)」という意味の名詞です。 そして前置詞 "on" は「接触」の意味を持ちます。 「接触」とは「地面や壁や天井あるいは何かの物体に接して(とまって)いる」ということです。

この意味の "fly on" で前置詞 "on" の目的語になるのは、壁(wall)や天井(ceiling)その他の物です。
a fly on the wall
壁にとまったハエ

"a fly on the wall" は「盗み聞きをする人」という意味で使われる慣用句です。

"I'd love to be a fly on the wall when those two get home!" は、直訳は「あの2人が家に戻ったとき壁にとまったハエになりたいものだ!」ですが、意訳は「あの2人が家に戻ったら盗み聞きをしたいものだ」です。
A fly on a flower
(1本の)花にとまった(1匹の)ハエ。
If there's a fly on the floor and you go to step on it, she will stop you.
床にハエがいて君がそれを踏んづけようと(踏み殺そうと)すれば、彼女は君を制止するだろう。
「彼女」がそれほどに生命を大切にする人だということです。

他の意味も

"fly on" は上記の3つ以外の意味であることもあります。 "fly" も "on" もよく使われる言葉なので、何かの拍子に "on" が "fly" の後ろに来ることは珍しくありません。 上記の3つの "fly on" はあくまでも、様々な "fly on" のなかで発生頻度が高いだけに過ぎません。

fly on vacation

上記の3つ以外の "fly on" は例えば、 "fly on vacation" です。
If you plan to fly on vacation this summer, prepare for unprecedented crowds at the airport
今年の夏の休暇で飛行機に乗る(飛行機で休暇の場所まで移動する)つもりなら、空港が前代未聞なレベルで込み合うのを覚悟しておきましょう。
# "fly on vacation" は、"fly" と "on vacation" で区切られます。 "fly" が「飛行機で移動する」という意味で、"on vacation" が「休暇中に」という意味です。

fly on purpose

さらに例を挙げるなら、"fly on purpose"。 この "fly on purpose" だけでも、"fly" の意味が「ハエ」であったり「飛ぶ」であったりと様々です。
And I wouldn't hurt a fly on purpose.
でも僕は、わざとハエを傷つけたりしない。
# "fly on purpose" は "fly" と "on purpose" で区切られます。 "on purpose" は「故意に、わざと、意図的に」という意味。 以下の例文でも "on purpose" の意味は共通。
...but this is the first time I have seen her fly ON PURPOSE rather than "accidentally" when startled.
でも、彼女(世話をしている鳥)が驚いて「偶然に」ではなく「意図的に」飛ぶのを見たのは、これが初めてです。
unintentional farts (as opposed to the ones you let fly on purpose),
(わざと出すオナラに対して)意図的ではないオナラ

# "fart" で「オナラ」。 "farts" はその複数形。 "ones" は "farts" を指す。 "unintentional" は "intentional(意図的な)" の反対の意味。 "as opposed to" は「~に対して、~とは対照的に」といった意味。

この例文の "fly" は「(オナラを)放つ」という意味で用いられています。 "fly" には「(飛行機を)飛ばす」とか「(旗を)揚げる」などの意味もあり、「放つ」もそれと同系列の意味です。
Some people actually fished for bass with a fly on purpose.
フライでバス(ブラックバスなど)を狙って釣る人もいる。

# "fish for" で「~を狙って釣りをする」の意味。 ここの "fly" は釣りに用いられる疑似餌の一種としての「フライ」。

この例文で言わんとするのは、「本来はフライ・フィッシングの対象ではないバスの類をフライ・フィッシングで釣る人もいる」ということでしょう。

まとめ

"fly" には「飛ぶ、飛ばす、ハエ、疑似餌、野球のフライ」など様々な意味があり、"on" にも前置詞や副詞など色々な意味があります。 さらに、"on vacation" のように "on" が使われる慣用句も数多くあります。

したがって、"fly on" の意味を見分けるには、"fly" と "on" それぞれの色々な意味を十分に承知しておく必要があります。 "fly on" という熟語では辞書に載っていないので、正体不明の "fly on" を見かけたら、"fly" と "on" それぞれの意味を辞書で調べると良いでしょう。