「コンテンポラリー」の意味は? 2つの意味をラノベっぽく徹底解説!(全4話)

第1話 「コンテンポラリー」の2つの意味

フィオナちゃん: ねえアップルくん、「コンテンポラリー」って、どういう意味なの?

アップルくん:「コンテンポラリー」は "contemporary" という英語をカタカナにした言葉。 意味は次の2つだよ:

  1. 同時代の
  2. 現代的な

カタカナの「コンテンポラリー」は 2. の意味で使われることが多いよ。

第2話 「同時代の」ってどういうことなの?

具体例

フィオナちゃん:「同時代の」って言われてもピンと来ないんだけど?

アップルくん:「誰か、あるいは何かと同時代の」っていうことさ。 英語では "contemporary with~" で「~と同時代の」なんて意味で使われるよ。 例えば次のような感じで:

The amphitheatre is roughly contemporary with the Colosseum in Rome.
その屋外円形劇場(競技場)は、ローマのコロッセウムおよそ同時代(に造られたもの)だ。

フィオナちゃん: なるほどー。

アップルくん:「~と」に当たる "with" が無いことも多いけどね。

フィオナちゃん: どういうこと? わけわかんない。

アップルくん: だと思って例文を用意しておいたよ。 次の通りです:
a fact documented by two contemporary sources
2つの同時代の文献により裏付けられる事実
a Georgian table with a contemporary wig stand
ジョージ王朝時代のテーブルと、それに付随する同時代のウィッグ・スタンド

ウィッグ・スタンドとは

アップルくん: この2つの例文、「~と(with)」が無いけど何と何が同時代なのかは分かるでしょ?

フィオナちゃん: ウィッグ・スタンドってなに?

アップルくん: たぶんだけど、帽子を掛けるスタンドのようにカツラを掛けるスタンドじゃないかな?

フィオナ:「ウィッグ」が「かつら」という意味なのね?

アップル: うん。 アルファベットで書くと "wig"。 ジョージア王朝の偉い人が公的な場面でカツラをかぶってたんだと思う。 たぶんだけど。

まあ、アップルくんたら

フィオナ: ジョージア王朝って中世のイギリス? たしかに、かつらのイメージはあるわね。 それはそうと、2つ目の例文で "a Georgian table with..." ってなってるけど?

アップル: そうだけど?

フィオナ: "with" が使われてるんですけど? さっきの例文は "contemporary" が "with" と一緒に使われない例じゃなかったのかしら?

アップル: ああ、この "with" は "contemporary" とは無関係。 "table" と "wig stand" をくっつけてるんだよ。

フィオナ: まあ、そうだったのね。

アップル: "table" と "wig stand" を僕とフィオナちゃんのように仲良くさせているのさ、この "with" ってやつは。

フィオナ: まあ、アップルくんたら。

第3話 「現代的な」ってどういうこと?

お待ちなさいアップルくん、まだ質問は終わっていないわ

フィオナ: それでは次の質問です。 「現代的な」ってどういうことなの?

アップル: どういうことって、どういうこと?。

フィオナ:「どうして "contemporary" には『同時代の』と『現代的な』って微妙に似た意味が2つあるのか?」ってこと。 紛(まぎ)らわしいのよ。

アップル: ボクに文句を言っても仕方ないだろ。 "contemporary" の「現代的な」の意味は "contemporary with the present" つまり「現在と同じ時代の」ってことさ。

「現代的な」の意味は省略された結果

フィオナ:「現在と同じ時代の」は現在と同じ時代のことだから「現在」ってこと?? なんだか良くわからないわ。

アップル: 無理に理解する必要もないけどね。 とにかく、もともとは "contemporary with the present" で「現代的な」の意味だったけど、今じゃ "with the present" が省略された "contemporary" だけで「現代的な」の意味で使われるんだ。

アップルくんの知識は、わりと適当

フィオナ:「現代的な」を意味するのに、"contemporary with the present" だなんて、まどろっこしい言い方をするしかなかったのかしら?

アップル: そうでもないよ。 "modern" ならストレートに「現代的な」という意味さ。 「モダン」ってカタカナ語にもなってる。

フィオナ: わたし「モダン」って聞いたことある! モダン焼きの「モダン」ね!

アップル: ああ、そうさ(*)。 それはそうと、「現代的な」の意味の "contemporary" は芸術作品なんかに関して使われる言葉らしいから、「古典的な作風」に対して「現代的な作風」と言いたいときとかに使うんじゃないかな。 たぶんだけどさ。

(*) アップルくんは事も無げに断言しましたが、「モダン焼き」の「モダン」の語源は「くさ」の略という説が有力です("modern" に由来するとする説もありますが)。 モダン焼きとは、お好み焼きと焼きそばを組み合わせた食べ物のことです。

フィオナ: たしかに、「コンテンポラリー・アート」にしても「コンテンポラリー・ミュージアム」にしても芸術的な香りがするよね。 ステキ~。

アップル: ちなみに、"contemporary" が「現代的な」の意味で使われだしたのは19世紀初頭だよ。 "modern" という語は16世紀にはすでに生まれていました。

第4話 "contemporary" の成り立ち

その質問を今さら?

アップル: さあ、そろそろ皆のとこに戻らないと。 僕たち2人の仲を勘ぐられちゃうよ。 僕としては勘ぐられても構わないんだけどね。 へへっ。

フィオナ: ...

アップル: フィオナちゃん、どうかした?

フィオナ: そ、そもそも...

アップル: そもそも?

フィオナ: どうして "contemporary" に「同時代の」なんて意味があるのかしら?

アップル: うーん... じゃあ、その質問に答えるため "contemporary" の成り立ちに迫(せま)ろうか。

"contemporary" の成り立ち

"contemporary" を分解すると次の2つのパーツに分かれます:

  1. con- ・・・「一緒に」を意味する接頭辞 "com" が変化したもの。
  2. temporary ・・・「(とき)、時代」を意味するラテン語の名詞 "tempus" が語源。

つまり

アップル: つまり、"contemporary" は「一緒の時、時代」という意味なんだ。

フィオナ: 「いっしょの時」だから「同時代の」なのね。 納得。 じゃあ、急いでみんなのところに戻りましょ。 変に勘ぐられてもつまらないし。

アップル: そうだね、変に勘ぐられてもつまらないね...

フィオナ: アップルくん? どうかした?

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