質問: 英語の「セント」って、どういう意味ですか?
回答: カタカナ語「セント」に対応する英語は次の3つです:
- cent・・・通貨の単位「セント」
- scent・・・「におい(匂い/臭い)」を意味する名詞
- saint・・・「聖人」を意味する名詞
この3つの言葉を以下で詳しく説明します。
1. 通貨単位「セント」
"cent" は米国などで用いられる通貨の単位です。
"cent" の語源は「100」を意味するラテン語 "centum" です。
通貨単位 "cent" には、「基本となる貨幣単位の1/100の価値」という意味が込められています。2.「におい」
"scent" も「セント」と発音します。
「におい」を意味する代表的な語は "smell"。 "scent" は「特徴的な匂い」を意味します。
"scent" は「花の匂い」のように良い意味で使われることが多いですが、「スカンクの臭い」など悪い意味で使われることもあります。 良くも悪くも明確な「ニオイ」を意味するのが "scent" です。
"scent" には「(人には感知できず猟犬や警察犬が追う)犯人や獲物のニオイ」や「香水」という意味もあります。3.「聖人」
「聖人」を意味する英語 "saint" は「セイント」と発音します。 「セイント」が訛ったのが「セント」です。
3.1. 基本的な意味
"saint" はキリスト教の用語です。 意味は次のとおり:聖人は名前の前に称号として "Saint" が付けられます。 例えば、"Saint Patrick(聖パトリック)"。 称号の "Saint" は "St."(あるいは "S.")と省略されるのが一般的です(例. St. Patrick)。
3.2. その他の意味
"saint" は「(キリスト教以外の宗教の)聖人、聖者」や「聖人のように良い人、親切な人、がまん強い人」という意味でも使われます。
"saint" が「がまん強い人」の意味で使われる用例を出しておきましょう。3.3.「セント」は称号
「聖人」を意味するカタカナ語「セント」は「セイント」と違って、称号としてしか用いられないと思います。 「セント」を単独で名詞として使っても意味が通じないことでしょう。 例えば次の用例:「ひぇ~、セントさまの行進だー!」
「セントさまが来たわ!」
「おぅおぅ、セント様のお通りだ、道を開けろ!」
「邪魔だクズ共。 おら、そこのジジイ! そんなとこで腰を抜かしてんじゃねえぞ!」
「セントさまが来たぞー」
「逃げろ逃げろー、セントの襲来だー」
聖人の称号「セント」の用例
セントルイス
米国の都市に「セントルイス」ありますが、この都市名を英語に戻すと "St. Louis" です。 聖人として教会に認定された13世紀のフランス国王ルイ9世の名前が都市名に採用されています(*)。セント・バレンタイン
「バレンタイン・デー」の起源である「セント・バレンタイン(聖バレンタイン、Saint Valentine)」も、キリスト教の聖人の1人です。 バレンタインは、ローマ帝国がキリスト教を迫害していた3世紀に生きた人物です。