"All you have to do is..." という表現の意味と用法を説明します。
1. 意味
"All you have to do is..." の逐語訳は「あなたがしなくてはならない全てのことは...である」です。
"All you have to do is..." を自然な日本語に訳すと「あなたがすべきなのは...だけだ」となります。
使用例
2. 解説
All
「すべてのこと」という意味です。
you
「あなた」という意味です。
have to do
「しなくてはならない」という意味です。
"have to..." は「...しなくてはならない」という意味です。 その「...」の部分に「する」という意味の動詞 "do" が入り、「しなくてはならない」という意味になります。
"have to..." の「...」の部分には動詞の原形が入ります。
All you have to do
"All" と "you have to do" の間に関係代名詞の "that" が省略されています。 それを補うと次のようになります。関係代名詞は、説明する言葉と説明される言葉をつなぎます。
"All that you have to do" では、"you have to do" が「説明する言葉」で、"All" が「説明される言葉」です。 "All" がどのようなモノであるかを "you have to do" が説明しています。
"All" が「全て」で、"you have to do" が「あなたはしなくてはならない」なので、"All that you have to do" で「あなたがしなくてはならない全て」です。
これをもっと自然な日本語にしたのが「あなたがすべき全て」です。
All you have to do is...
"All you have to do is..." は「あなたがすべき全ては...である」という意味です。
"A is B." が「AはBである」という意味で、このAにあたるのが "All you have to do is"、Bにあたるのが "..." です。
3. 用例
4. 用法
"All you have to do is" の後ろに続くものに関する説明です。
To不定詞 vs. 原形
理屈からすれば "All you have to do is" の後ろには「to 不定詞」(名詞的用法)が続くはずですが、現実には動詞の原形(変化していない元の形)が続くのが一般的です。
例えば、"All you have to do is to ask." よりも "All you have to do is ask." のほうが遥かに一般的なのです。
この "to" を伴わない "ask" も不定詞ではあるのですが、"to" が無いので「原形不定詞」や「ゼロ不定詞」と呼ばれます。
英文の使用例を集めたデータベースで調べると、"All you have to do is" の後ろに「to 不定詞」が来るケースはかなり稀です。 英語を母国語とする人の中には、「to 不定詞」が続くのに違和感を感じる人もいます。
~ing
"All you have to do" の後に動名詞(~ing)が来て "All you have to do is ~ing." となることはありません。○ All you have to do is ask.
☓ All you have to do is asking.英語を母国語とする人は、"All you have to do is ~ing." を理解はできますが「妙な文だ」と感じます。