質問:「グラスホッパー」とは、どういう意味ですか?
回答:「バッタ」という意味です。 「グラスホッパー」はカクテルの名称でもあります。
詳しくは以下をご覧ください。
1. 英語に戻すと
「グラスホッパー」を英語に戻すと "grasshopper" です。
2.「虫」の意味の "grasshopper"
2.1. 日常的な意味
「バッタ」の意味の "grasshopper" の定義は次の通り:
強力な後ろ脚を備えジャンプが得意な草食性の昆虫。 音を出す(鳴く)ものもいる。
つまり、日本語の「バッタ」や「イナゴ」の概念にピッタリ一致する英語が "grasshopper" です。
2.2. 学術上の分類
"grasshopper" は基本的にバッタ亜目に属する昆虫です。 ですが、キリギリス亜目に属するキリギリスを指して "grasshopper" を用いることもあります。 キリギリスがバッタに似ているからです。「キリギリス」を意味する英語は、英国では "bush cricket"、北米やオーストラリアでは "katydid" です。
"bush cricket" を直訳すると「藪のコオロギ」。 "cricket" が「コオロギ」という意味です。 "katydid" の語源は、この虫(キリギリス)の出す音。バッタ亜目とキリギリス亜目
バッタ亜目(Suborder Caelifera)とキリギリス亜目(Suborder Ensifera)は共に、バッタ目(Order Orthoptera)の下位カテゴリーです。「バッタ目」の下に「バッタ亜目」と「キリギリス亜目」が位置します。バッタ亜目
バッタ亜目に属する昆虫は概(おおむ)ね、われわれ日本人が見たときに「あ、バッタだ」と思うような昆虫です。 イナゴもバッタ亜目です。
キリギリス亜目
これに対してキリギリス亜目に属するのは、(キリギリスは別として)コオロギや、カマドウマ、スズムシなど「ちょっと気持ち悪いかも」と思う昆虫です。 色が黒っぽくてゴキなブリに似るせいもあるでしょう(キリギリスは例外的に緑色ですが)。 スズムシも鳴き声は美しいですが、見た目は決して魅力的ではありません。
2.3. "grasshopper" の語源
"grasshopper" は "grass" と "hopper" から成ると見なせます:
- grass ・・・(イネ科の)草
- hopper ・・・ 跳ぶもの、跳ぶ虫
"hopper" の成り立ち
"hopper" は "hop" と "-er" から成ります:
- hop ・・・「ジャンプを繰り返して移動する」を意味する動詞
- -er ・・・「~するもの(者/物)」を意味する接尾辞
3. カクテルの "grasshopper"
カクテルの「グラスホッパー(grasshopper)」は、ディナーの後に頂くミント風味の甘いお酒です。
3.1. 呼称の由来
"grasshopper" という呼称は、このカクテルの色に由来します。 バッタの色(緑色)をしたカクテルなので "grasshopper" なのです。
「グラスホッパー」発祥の地
カクテルの「グラスホッパー」は、米国ルイジアナ州ニューオーリンズ(1) にあるバー「Tujague's」(2) のオーナーである Philip Guichet 氏が 1918年に考案したとされます。 少なくとも、このバーはそう主張しています。(1) フランス文化の影響が強い。
(2) 1856年に創業。 ニューオーリンズで最古のバー。 ゆえに、おそらく全米でも最古のバー。3.2. レシピ
Tujague's によると、"grasshopper" は次の4つの材料を用います:
- クレーム・ド・カカオ(1)
- クレーム・ド・マント(2)
- ホイップ・クリーム(3)
- ブランデー
(1) crème de cacao。 チョコレート・リキュール。
(2) crème de menthe。 ミント風味のアルコール飲料。 "menthe" の意味は「ミント」。 クレーム・ド・マントは緑色のものと無色のものがあるが、お酒「グラスホッパー」に使われるのは... お分かりですね?
(3) 乳脂肪分が36~40%のもの。こうした材料を氷と共にシェイクし、冷やしておいたカクテルグラスに注いでカクテル「グラスホッパー」の完成です。