1.「くるみ割り人形」の英語
日本語の「くるみ割り人形」に対応する英語として、少なくとも次の6つがあります:
- nutcracker・・・くるみ割り器
- nutcracker doll・・・くるみ割りの人形
- Christmas nutcracker・・・クリスマスのクルミ割り
- decorative nutcracker・・・装飾的なクルミ割り
- decorative nutcracker figurine・・・装飾的なクルミ割りの人形
- toy nutcracker"・・・おもちゃのくるみ割り器
解説
"nutcracker" は「くるみ割り器」という意味です。 くるみ割り人形もクルミ割り器の一種なので、「くるみ割り人形」を指して "nutcracker" と呼ぶことがあります。
"nut" は「ナッツ(木の実)」という意味。 くるみもナッツの一種です。
"cracker" は「"crack" するもの(物/者)」という意味。 "crack" は動詞で、その基本的な意味は「割る、割れる」です。"nutcracker doll" はそのままストレートに「くるみ割り器の人形」という意味です。 "doll" は「人形」という意味です。
"Christmas nutcracker" という呼称は、クルミ割り人形がクリスマスの風物詩であるのに由来します。
"decorative nutcracker" は、くるみ割り人形の人形の部分を指して「装飾的」と言っているのでしょう。
2.「くるみ割り人形」について
クルミは実がとても硬い殻に包まれている(*)ので、実を食べるには器具を使って殻を壊す必要があります。 その器具がクルミ割り器です。
(*) 現在市販されているクルミの多くは、殻から取り出された実の部分だけ。
そして、そのクルミ割り器を人形と組み合わせたのがクルミ割り人形です。 クルミ割り人形は、人形の口の部分にクルミを投入して使用します。 クルミ割り人形は少なくとも15世紀には存在しており、ドイツでは幸運のシンボルとされていました。
3. チャイコフスキーとディズニーの「くるみ割り人形」
チャイコフスキーのバレエ音楽「くるみ割り人形」は英語で "The Nutcracker" です。 このバレエ音楽は、エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマンというドイツの作家が 1816年に発表した物語「くるみ割り人形とネズミの王様」に基づきます。
バレエ音楽「くるみ割り人形」をベースに作られたディズニー映画「くるみ割り人形と秘密の王国」がありますが、この映画の原題は "The Nutcracker and the Four Realms"(*) です。
(*) 日本語にすると「くるみ割り人形と4つの王国」。