ビジネス、プロレス、バスケ... 「レインメイカー」の意味を教えて!

質問:「レインメイカー(レインメーカー)」とは、どういう意味ですか?

回答: 主な意味は次の2つです:

  1. 雨乞いをする呪術者、人工降雨(*) を行う者
  2. 事業体に新たなビジネス案件や顧客をもたらす人、大きな利益をもたらす人
(*) ヨウ化銀を飛行機から撒いて雲を生み出すなど科学的な手段で人為的に雨を降らせる。

詳しくは以下をご覧ください。

1. 英語に戻すと

「レインメイカー(レインメーカー)」を英語に戻すと "rainmaker" です。

2. 言葉の成り立ち

"rainmaker" は "rain" と "maker" から成ります:

  • rain ・・・「」を意味する名詞
  • maker ・・・「生み出す人/物」を意味する名詞
"maker" は「作る、生み出す」などを意味する動詞 "make" と、「~する人/物」を意味する接尾辞 "-er" から成る。

上記から、"rainmaker" の逐語訳は「雨を生み出す人/物」です。

3. 言葉の歴史

"rainmaker" は、アメリカ先住民の部族における「雨乞いの儀式により雨を呼ぶ祈祷師」を指す言葉として生まれました。 生まれた時期は 1765~1775年頃とされます。

「雨乞い」は英語で "rainmaking"。
やがて "rainmaker" は、米国の法律事務所で「新規の顧客やビジネス案件を大量に呼び込むパートナー(*)」の意味で使われ始めました。 そういうパートナーが「日照りを解消する祈祷師のようにありがたい存在」だからでしょう。
(*) 事務所に権益を有する弁護士が「パートナー(partner)」と呼ばれる。 パートナーは事務所の業績しだいで大金を稼ぐ。 「パートナー」の対義語は「アソシエイト(associate)」。 アソシエイトは給与ベースで働く雇われ弁護士。

この意味での "rainmaker" はいつしか、法律以外の専門職の業種(金融など)にも広がりました。

現在、"rainmaker" という言葉は専門職に限らずビジネスの世界に広く普及しています。

4. 他の意味

"rainmaker" は次の意味でも使われます:

  1. 《野球》高く打ち上げられたボール
  2. 《バスケ》3ポイント・シュートを量産する人
  3. 《バスケ》山なりに高く放り投げるシュート
  4. 《軍事》多連装ロケット発射機
  5. 《プロレス》プロレスラー岡田和睦の使うラリアットの呼称(1)。 ショートアーム・ラリアット(2) に分類される

(1) 技名の由来を岡田は次のように述べている:「『レインメーカー』はアメリカで用いられる言葉。 カッコいいし自分の NJPW での立ち位置にふさわしいと思い、こう命名した」。 よって、技名「レインメーカー」の意味は「雨乞いをする人」ではなく「大きな利益をもたらす人」だろう。

(2) "short-arm lariat"。 一方の手で相手の手首を掴んで引き寄せ、もう一方の手の腕でラリアットを行う。

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