「クイックシルバー」の意味を知りた~い!

質問:「クイックシルバー」とは、どういう意味ですか?「素早い銀」ですか? 「素早い銀」って何ですか?

回答:「クイックシルバー」は「水銀」という意味です。

詳しくは以下をご覧ください。

1. 英語に戻すと

「クイックシルバー」を英語に戻すと "quicksilver"。 この "quicksilver" の意味が「水銀」です。
「水銀」を意味する英語として一般的なのは "mercury" です。

2.「クイックシルバー」は「素早い銀」?

2.1. "quicksilver" の語源を見ると...

"quicksilver" の語源は、「水銀」を意味する古英語 "cwicseolfor" です。

"cwicseolfor" は "cwic" ‎と "seolfor" から成ります:

  • cwic ・・・ 現代英語の "quick" に相当する。
  • seolfor ・・・ 現代英語の "silver" に相当する。

そうすると、"quicksilver" は "quick silver" で、意味はやっぱり「素早い銀」? そう思ってしまいますが違います

2.2. "quick" の意味

"quicksilver" の "quick" の意味は「生きている」で、"quick silver" は「生きている銀」という意味です。

水銀は表面張力が非常に大きいので、地面に垂らすと生きているかのような動きを見せます。 これが「生きている銀」という呼称の由来です。

2.3. "quick" という語の歴史

"quick" は現代では「素早い」という意味ですが、その語源に当たる古英語 "cwic" の主要な意味は「生きている(=alive, living)」でした。

古英語 "cwic" が中世英語 "quik" になると「生き生きとした・鋭敏な・素早い」などの意味が加わり、現代英語 "quick" では「素早い」の意味が主となりました。
"quick" も19世紀ごろまでは「生きている」の意味でも使われましたが、現代ではこの意味では滅多に使われません。

2.4. "cwicseolfor" より先の語源

古英語 "cwicseolfor" は、「生きている銀」を意味するラテン語 "argentum vivum" に由来するとされます。

水銀を「生きている銀」と呼び始めたのは古代ローマ人だったわけです。

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