「アド・アストラ」の意味・由来・用例

「アド・アストラ」の意味を説明します。

「アド・アストラ」は "ad astra"

「アド・アストラ」は "ad astra" というラテン語をカタカナで表記した言葉です。

"ad astra" の意味

"ad astra" は「星々(天界)へ向かって」という意味です。

"ad" と "astra"

"ad" はラテン語の前置詞で英語の "to" や "on" や "for" に相当します。

"astra" はラテン語で「」を意味する "astrum" の複数形で、「複数の星」という意味です。 そこから転じて「天界」という意味も持ちます

"ad astra" は英語で言えば "to the stars(星々へ)" となります。

"ad astra" の由来

ウェルギリウス

"ad astra" という表現の由来は、ウェルギリウス(バージル)という古代ローマ帝国の詩人(紀元前70年~紀元前19年)が自著に使用した "macte virtute sic itur ad astra" というフレーズです。

"macte virtute sic itur ad astra" は「勇気ある(優れた)者は、かくして星々(天界)へと至る」という意味になります。 "Aeneid book IX(アエネーイス Ⅸ)" という書物の641行目に登場するフレーズです。 「アエネーイス」はギリシア神話およびローマ神話に登場する半神半人の英雄アイネイアースの活躍を描いた叙事詩です。

小セネカ

小セネカとして知られる古代ローマ帝国の哲学者ルキウス・アンナエウス・セネカ(紀元前4年~紀元後65年)も "Hercules Furens(怒り狂うヘラクレス)" という書物において "ad astra" という表現を使っています。

"ad astra" が登場するのはこの書物の437行目、"non est ad astra mollis e terris via" という一文です。 この文は「地表を離れ星々へと至る容易な道は存在しない」という意味です。

"ad astra" の用例

Per ardua ad astra
逆境を越えて星々へ
# オーストラリアやニュージーランドの空軍のほか、米国カンザス州や色々な学校でモットー(標語)として用いられているフレーズ。
Per aspera ad astra(Ad astra per aspera)
困難を超えて星々へ
# 小セネカの著書に使われているフレーズ。 これもモットーとして使われることが多い。
Ad Astra Rocket Company
# 米国テキサス州に所在し宇宙飛行テクノロジーを開発する企業の名前。

「アド・アストラ」の用例

アド・アストラ
# 2019年に公開された米国映画のタイトル
アド・アストラ -スキピオとハンニバル-
# カガノミハチという漫画家による漫画。 第二次ポエニ戦争におけるカルタゴの名将ハンニバル・バルカとローマの軍人スキピオ・アフリカヌスとの対決を描いた。
アド アストラ ペル アスペラ(AD ASTRA★PER ASPERA)
# 畑健二郎という漫画家による漫画。 宇宙人に地球が支配されている世界を描いたSFストーリー。